中村草田男 【なかむら くさたお】
明治34年7月24日〜昭和58年8月5日。伝統俳句の定型・季語を継承しつつも、人間の生き方や思想性、社会性を深く追求した句を作った。
代表句集
- 「長子」 昭和11年
- 「来し方行方」 昭和22年
- 「銀河依然」 昭和28年
- 「美田」 昭和42年
代表作品
乙鳥 はまぶしき鳥となりにけり (『長子』昭和11)※1
蟾蜍 長子家去る由もなし (『長子』昭和11)※2
や今も沖には未来あり (『長子』昭和11) 瑰
秋の航一大紺円盤の中 (『長子』昭和11)※3
冬の水一枝の影も欺かず (『長子』昭和11)
降る雪や明治は遠くなりにけり (『長子』昭和11)
万緑の中や吾子 の歯生え初むる (『火の島』昭和14)
勇気こそ地の塩なれや梅真白 (『来し方行方』昭和22)
炎熱や勝利の如き地の明るさ (『来し方行方』昭和22)
焼跡に遺る三和土 や手毬つく (『来し方行方』昭和22)※4
※1 「乙鳥」は燕のこと。
※2 長男として、家を背負う決意を「蟾蜍」というグロテスクな姿と重ね合わせている。
※3 「一大紺円盤」は、船から見渡した大海原を表した言葉。作者の造語。
※4 「三和土」はコンクリートで仕上げた土間。
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