橋本多佳子 【はしもと たかこ】

明治32年1月15日〜昭和38年5月29日。女性の多面的な感情を熱情的に表現し、豊かな情感と緻密な表現を融合させた句を作った。


代表句集
  • 「海燕」 昭和16年
  • 「紅糸」 昭和26年
  • 「海彦」 昭和32年
  • 「命終」 昭和40年

代表作品
わが行けば露とびかかる葛の花 (『海燕』昭和16)

月光にいのち死にゆくひとと寝る (『海燕』昭和16)※1

雪はげし抱かれて息のつまりしこと (『紅絲』昭和26)

乳母車夏の怒濤によこむきに (『紅絲』昭和26)

いなびかり北よりすれば北を見る (『紅絲』昭和26)

蛍籠昏ければ(ゆす)り炎えたゝす (『紅絲』昭和26)

罌粟(けし)ひらく髪の先まで寂しきとき (『紅絲』昭和26)

雄鹿の前吾もあらあらしき息す (『紅絲』昭和26)

月一輪凍湖一輪光り合ふ (『海彦』昭和32)

雪の日の浴身一指一趾(かな)し (『命終』昭和40)※2




※1 死にゆく夫を描いた作品。夫は作者が38歳の時に亡くなった。
※2 「一趾(いっし)」は足の指の意。


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